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パリ在住ぴっぴ♀が、ヨーロッパを中心に旅先の情報をアップします。趣味は旅行と食べること。

シュノンソー城〜ロワール地方城めぐり③

シュノンソー城(château de chenonceau)は、今回のお城めぐりで夫婦共に一番気に入ったお城です🏰

 

何が素敵かって、シェール川を跨いで水の上に建っているんです😍

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貴婦人たちの城とも呼ばれるこちら、

(ざっくりで良い方は2番目と3番目の奥方のところだけ読んでみてください、愛憎劇です。)

最初はフランソワ一世の財政長官であったトマ・ボイエと、その妻であるカトリーヌ・ブリソネによってこのユニークな城の建造を指揮しました。

2番目の奥方は、ディアーヌ・ド・ポワティエ。彼女は国王アンリ二世の愛妾で(なんと国王の20歳年上!)1547年にこのお城を譲り受けました。彼女は造園工事とシェール川への橋の建築を指揮し、世界でも類を見ない建築物へと進化させました。

3番目はカトリーヌ・ド・メディシス。アンリ二世に先立たれた彼女は、彼の愛妾であったディアーヌ・ド・ポワティエを城から追い出し、庭園を美しく整え、橋の上にギャラリーを作り、現在見られる特徴的なお城の姿を創り上げました。

4番目の婦人はルイーズ・ド・ロレーヌ。夫のアンリ三世を亡くしたのち、当時のしきたりに従って白い服をまとい、お城に引きこもって生活しました。彼女の逝去以降、シュノンソー城は王族の居城としての役割はなくなりました。

5番目はルイーズ・デュパン。18世紀の知識人を代表する彼女により、サロンが催され、モンテスキュー、ヴォルテール、ルソーのような作家、詩人、科学者、哲学者が招かれ、シュノンソー城はかつての栄光を取り戻しました。フランス革命時にはその機知により、シュノンソー城をまもりました。

6番目は、マルグリット・ペルーズ。19世紀の資産家であった彼女はディアーヌ・ド・ポワティエの時代の時代の城を復元させるのに莫大な費用を費やしましたが、政治的陰謀により破産。

そして最後はシモーヌ・ムニエ。戦場から離れていたにもかかわらず、第一次大戦の影響が及びました。彼女の家族の出資により、城のギャラリーは病院に改築され、彼女は看護婦長として活躍しました。

 

と、要するに、多少の女性のドロドロはありつつも、すべての人物のお陰で今のシュノンソー城があるわけです。

 

そんな歴史に興味ないわ、という方でも、見ているだけで楽しい素敵なお城です。

ロワール古城巡りの際には是非訪れてみて下さい。

 

カトリーヌの庭園。

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ディアーヌの庭園。
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カトリーヌ・ド・メディシスにより作られたギャラリー。

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素敵なプレゼンテーション。
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暖炉。
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川ではボートを楽しむ人々の姿も。
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2018年にオープンした庭園で、ラッセルペイジの図版にインスピレーションを受けているそう。
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